イブネ山行報告
滋賀県永源寺町甲津畑 2000,12,4 2人
晴れ 久しぶりの鈴鹿山行です。天気は申し分なく、初冬のたたずまいの
永源寺甲津畑の集落をぬけ、林道との別れ野鳴に車を止めました。
右側の山道より千草越えの始まりです。 {甲津畑より伊勢の国千草村に出るなり。甲津畑村より国界へ四里、国界より
伊勢の国千草村に至りて三里余り。比路を一に根平越えとも言うなり}
と古書に書き印されています。信長、蓮如上人、京の公家、近江商人等など
(イヌシデの大木)
が歩いた時代を偲びながら古道歩きは想像力を高めます。
杉峠から佐目峠方面に登ります。
琵琶湖側からの強風で耳が痛いくらいです。
佐目峠からは雨乞岳を始め鈴鹿の主たる山々が望め、
遠くには琵琶湖と太平洋が見えました。
笹が枯れていて歩きやすくて簡単にイブネ頂上に着きました。
と言っても平頂峰なので登った気がしなくて、ついつい先へ先へ進んでしまいました。
相変わらず風が強く昼食の所を探しているうちに1022Mのピークの所から笹の海に突入。
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大峠を求めて急峻な道をひたすらアップ、ダウンの連続。境界の杭とテープを
頼りに今までにない山行となりました。そうなんです。肝心の地図がリュックに入って
ないのです。1067Mピーク手前で大峠らしきテープを見つけました。
少し下がっていくと、突然水舟の池に出ました。想像もしていなかった美しさに感動しましたが、
ゆっくりしている時間はないのです。ひたすらかすかな踏み跡と古いテープを
頼りに進みました。
途中猿の集団が威嚇して来ましたが、こちらも負けじと大声を出すと
静かになりました。
斜面の途中で道が崩壊していてテープを見失い、自分のいる位置がわからなくなりましたが、日没までに麓につかなくてはと焦りました。
二つ尾根を越し何とか踏み跡らしき所を下ると河原に出ました。
佐目子谷川を何回か渡り、薄暗くなる中、ロープ、ワイヤー、木道、仙道にたどり着いたとき
は、ヘッドランプの明かりも少し暗くなりかけてきました。
川に3度もはまり遭難・ビバークの文字が何度も頭の中をよぎりました。
永源寺ダムの明かりを見たときはホットしました。
反省の反省の山行です。山を甘く見てしまい、地図を忘れるなんて。!!!
でも不思議にまた、今度は余裕をもって行きたくなるのはなぜでしょう?
何十年ぶりかでヒッチハイクをし、ご親切にも車の所まで送って頂き感謝感謝でした。(朱記)
(所要時間 9時間)
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