別山(白山) 2399m   
石川県白峰村     200.6.24~25  24日曇り後雨  25日雨  T&A  
                                                     
6月24日
 自宅3:40~市の瀬6:25着 発6:40~チブリ尾根避難小屋11:30着 発12:00~
 別山14:00~南竜ヶ馬場避難小屋16:50

雪解けと同時に咲くハクサンコザクラをはじめ一足早く高山の花達に会いに行きました。
早朝に自宅を出て市ノ瀬駐車場にスムーズに到着。
市ノ瀬~別山~南竜ヶ馬場と今日のコースは14.1Kのロングコースです。
チブリ尾根は柳谷沿いの林道を30分ほど行き、堰堤を過ぎた所が登山口です。
鬱蒼とした木立には幹回り5mもある圧倒されそうなトチの木などがあり、木の精があちこち
から私達を見ているようです。日本のカツラの木の横綱とされている木もあります。
登山道のサンカヨウの紫色に熟した実の爽やかな酸味を楽しみながら歩きました。
今日は天気予報では晴れのはずですがガスがかかり、時折雫が落ちてきて心配です。
白山有数の見事なブナ原生林辺りで水を補給し、野鳥の囀りがあちらこちらから聞こえますが、
わからない鳥もいてさすが白山です。?

ブナの原生林 巨木を見上げる

植生が明るいダケカンバになる頃、足もとの笹原にはニッコウキスゲやハクサンチドリが咲き出していました。
チブリ避難小屋でビール抜きのラーメンとおにぎりのランチタイムです。
頂上はガスの為見えませんが、ここからアオモリトドマツとダケカンバの樹林帯に入り、道は
上手く付けてあって徐々に高度を上げていきます。
ミネザクラやショウジョウバカマが咲きここは春先の装いです。
ハイマツ帯の急斜面をジグザクに登る頃にやっと御舎利山の頂上が見えてきました。
分岐でリュックをデポして別山にピストンです。
荷物が無いのでらくらく歩きです。別山神社に手を合わせ登山の無事を祈りました。

別山山頂にて

分岐まで引き返す道でハクサンコザクラが咲いているのを見つけました。
思っていたとおりの可愛い花が風にゆれていました。
再び重いリュックを担ぎ南縦走路を行きます。
雪渓が残り、渡る時は緊張しました。(以前にエコーラインで滑落の経験あり)
目を下に転ずれば谷底が見え落ちたら岐阜県警のお世話になるな~~と!!!!
数回雪渓を横切る時、アイゼンを付けようかと迷いましたが結局付けませんでした。
このコースはお花と眺望に恵まれた快適な尾根歩きと紹介してありますが、周りを見渡す
余裕はありません。花畑と紹介されている天池は雪で埋まっていました。
平坦な道になった時、前方に北アルプスから南アルプスまでが見えているのに気づきました。
油坂の頭に立ったときは大雪渓を目の前にして迷わずアイゼンを付けました。
おまけにガスも出てきました。
大雪渓の急斜面の下りは途中から夏道が出てきてアイゼンを付けたり外したりし、油汗や
冷や汗の連続でした。浮石が多く、ごろごろ石が落ちた時はあせりました。
赤谷から再びアイゼンを付け急勾配の雪渓を登るとようやく南竜ヶ馬場です。
避難小屋に着き、水場で水を補給し小屋の中に入ってホット一息ついた時、
突然雨が降ってきました。良かった!!ラッキー!!
夕食は鴨ネギうどんと少々のアルコールで体も暖まり早々とシュラフにもぐり込みました。
今夜は小屋は貸切りです。ラジオを聞きながら夜が更けていきました。

別山方面から御前峰を望む

6月25日
 小屋発6:15~中飯場8:00~別当出合9:00~市ノ瀬10:30 

ホトトギスの声で目が覚めました。相変わらず外は小雨のようです。
窓から見ればガスがかかり視界は悪いですが静かな山小屋の朝です。
雨のせいか余り冷え込まず、又他人を気にしなくてよかったのでよく寝られました。
朝食は温かい雑炊とアンパンです。水場で顔を洗いすっきりしました。
快適な小屋に感謝、カッパを着て、いざ出発です。
2ヵ所橋が外されていましたが、一週間後に迫った夏山開きまでには取りつけられることでしょう。
エコーライン分岐の雪渓を慎重に通過し、小雨の砂防新道を下ると雪渓も無くなり歩きやすくなります。
甚ノ助ヒュッテ前はトイレも新しくベンチも多く設置してありました。
少し行くと若い娘さんが軽いリュックであっという間に、カモシカのような足取りで追い越していきました。
今回の山行で初めて人との出会です。
それにしても私達の荷物は重い、足も重くて太い ヤレヤレ。
別当出合の小休止でホッとしてアンパン2つと甘納豆を食べてしまいました。
ここからは嫌な自動車道です。
工事用の車両が頻繁に通り、大規模な砂防工事が行われているようです。
靴擦れになって足も痛く泣きそうです。頭の中は温泉に入っている事ばかり。
やっと市ノ瀬に着いて別山花紀行は終わりました。
貸切りの白山温泉(入浴料600円)でゆったりして生き返りました。
温泉からあがると運転するTはリンゴジュース、私はビールで乾いた喉を潤します。
(免許を持ってなくてよかった!としみじみ思うのはこのような時です。)
今回の山行はロングコースで体力が心配でしたが、無事に終わりとても幸せです。
夏山の花達は後少しで見頃です。(朱記)

出合った人  Ⅰ人
出合った花  ショウキラン ギンリョウソウ ヤグルマソウ バイカウツギ タニウツギ ゴゼンタチバナ
         マイズルソウ ユキザサ ミツバオウレン ホウチャクソウ フタリシズカ ニリンソウ
         サンリンソウ ハクサンイチゲ サンカヨウ ハリブキ ミネザクラ ショウジョウバカマ
         コイワカガミ ハクサンチドリ クロユリ ササユリ ハクサンコザクラ ヨツバシオガマ
         ムラサキヤシオ ツマトリソウ アオノツガザクラ タカネスミレ チングルマ
         シナノキンバイ ミヤマキンバイ ミヤマキンポウゲ カラマツソウ キヌガサソウ コアジサイ
         ヤマアジサイ ツルアジサイ ナナカマド ベニバナイチゴ ニッコウキズゲ ツクバネソウ
         オオバミゾホウズキ クモマナズナ イワハゼ  コヨウラクツツジ
出合った鳥  コマドリ ミソササイ アカゲラ マミジロ キビタキ コルリ ウグイス ツツドリ ヤブサメ
         メボソムシクイ ホトトギス クロツグミ カッコウ オオルリ イワヒバリ カヤクグリ
         カワガラス ウソ

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