荒川三山と赤石岳縦走 
 静岡県    2002.7.22~26   S&T&A

千枚岳 2879.8m 丸山 3034m 東岳(悪沢岳) 3141m 中岳 3083.2m
前岳 3068m 小赤石岳 3081m 赤石岳 3120.1m

           赤石岳(左)と小赤石岳(右)

7月22日
自宅3:40~彦根IC~4:45~静岡IC8:00~畑薙ダム手前駐車場10:30~椹島(さわらじま)ロッジ12:30

南アルプスの南部荒川三山と赤石岳に行って来ました。
堅田で山仲間のSさんと合流。早朝で高速道路も空いていて予定どうり静岡ICを下り、ラッシュの市内を
何とか抜け、県道27号井川湖美幸線をひたすら走り大日峠を経由し、井川を経て東海フォレスト指定の
大駐車場に車を停めました。静岡駅から出ているバス路線の県道60号線は土砂崩れの為通行止めです。
行く前は東海フォレストに連絡するほうが確かです。
椹島ロッジは1100mの所にあるのでさすが涼しく、今夜は素泊まりなので夕食は木陰で鴨ネギうどんです。

7月23日
ロッジ6:00~清水平10:00~蕨段~駒鳥池~千枚小屋13:30

清々しい朝です。朝食も屋外で済ませ、いざ出発です。林道を5分程行った所で何と日本カモシカがいました。
こんなに近くで見るのは始めてです。アルプスの懐に入っている感じです。滝見橋手前の梯子を下り川沿いに
進みます。吊り橋を渡った所から本格的な山道になりました。急斜面をあえぎあえぎ登り、鉄塔道を行きました。
55分歩き5分休むペースでゆっくり登りました。樹林帯の中は時折小鳥の声が聞こえ静かで、厳しい陽射しは
樹木でさえぎられていいのですが、1200m以上とはいえ汗が出て水を補給しつつの登りです。
清水平の沢の水に来た時はホッとしました。一杯の水の美味しかった事。五臓六腑に染みとおリます。
少し行くと私はバテバテ状態になり、10秒でチャジーのエネルギー源&蜂蜜&梅干を補給。はい効きました。
昔林道が在ったあたりでパンを食べ休憩です。Sさんからキウイを頂きました。本当に美味しかった。
蕨段は蕨が一杯在る所。明治43年ごろこの辺りまでパルプ用の木材を切り出していたらしく、大変な作業に
携わっていた人達のご苦労に思いをはせました。
駒鳥池まで来ると千枚小屋まであと少しです。疲れも出てきておまけに見晴らしの悪いシラビソの原生林の中
を7時間も歩きはうんざりした頃に千枚小屋に到着です。
千枚小屋は前に富士山を望み、後ろは高山植物の咲くお花畑と絶好のロケーションの中に在りました。
今夜も素泊まりです。自炊室は明日に作るとの事で、私達は食堂で夕食を作る事になりました。
小屋番は愛想の良いお兄さんです。小屋は満員ではなくゆっくり寝られました。

7月24日
千枚小屋6:00~千枚岳6:50~丸山8:20~東岳(悪沢岳)8:40~中岳10:35~荒川小屋12:45

小屋の朝は3時頃から早出の人がいてザワザワしていましたが、荒川小屋泊まりの私達はゆっくりです。
小屋横の登山道の満開の花達を愛でながら登っていくうちに身体もだんだんお目覚めになってきました。
今日の空はコバルトブルーで雲ひとつありません。千枚岳を過ぎ、ヤセ尾根を慎重に過ぎ丸山に着くと、
富士山や南アルプス北部の山並みが一望です。悪沢岳手前から岩場になり気をつけながらの歩きで、
南ア南部の最高峰に到着。頂上下の風が当らない場所で中央アルプスを見ながらの休憩です。
頂上分岐からは岩場できつい下りが待っていましたが、ゆっくり行けば問題ありません。
青空の下3000mの稜線漫歩、その上、高山植物が咲き乱れています。
山渓の本の見出しが次ぎから次ぎに頭に浮かび、鼻歌も出てきます。
中岳は避難小屋の横を通り頂上へ、360度展望を楽しみました。
一昨年塩見岳に行った時は雨で何も見えなかったのに、塩見岳がこんなにも近くに見えるとは。
Tはスケッチを楽しみ私達はおやつを食べごろ寝で至福の時ですな^^^。
前岳頂上へは高山裏との別れにリュックを置いて往復です。
前岳の大崩壊地はすざましく見ごたえ充分で、標識も今にも足元から崩れ落ちそうです。
元の登山道に戻り斜面を下ります。ここからは南ア最大の広がりを見せるお花畑です。
シナノキンバイの黄、ハクサンイチゲの白、ハクサンチドリの赤紫、グンナイフウロウの薄紫とこれぞ百花繚乱
   
小屋へは急な下りです。陽射しが強かったので部屋の中でひと寝入り。今夜も素泊まりです。
富士山を見ながらTはスケッチで、私はビールを飲みながらSさんとおしゃべりタイム。
夕闇迫る頃赤富士がみられました。

水場とトイレは下まで行かなくてはなりませんでした。
小屋はほぼ満員でしたが、ゆっくり寝られました。

            荒川小屋

7月25日
荒川小屋5:00~小赤石岳7:40~赤石岳8:40~赤石小屋10:40~椹島ロッジ14:30

夜、風の音が強く目が覚め台風がこちらにやってくるのではと心配でした。朝外に出てみるとガスと強風で
がっかりです。カッパとスパッツを付け小屋を後にしました。大聖寺平付近では立っているのも大変で、何度か
よろけてしまい、足元ばかり見ながら歩きました。強風を避け小赤石岳下で休憩です。
赤石岳と椹島の別れで荷物を置き頂上へ。相変わらず強風とガスの中何も見えずひたすら歩き
今回の山行の目的地赤石岳に着きました。
烈風と烈女
烈風の中記念写真を撮り、Sさん差し入れのみかんを食べ健闘を祝いました。
再び見事なお花畑の登山道を下り大井川源流の水を飲み感激です。
大井川源流
ここは岩と花の配置が絶妙でいたる所が素晴らしいロックガーデンです。
風やガスから解放され一安心ですが急な斜面や狭い道を下ります。
赤石小屋は樹林帯の中にありました。ここでラーメンと赤飯の昼食です。
後は長い下りでウンザリした頃やっと林道に出ました。
麓の神社に無事下山出来たことを感謝しました。
椹島ロッジで今夜の夕食と朝のお弁当を頼みました。
1泊2食の領収書と引き換えに東海フォレストの送迎バスが乗れます。
久しぶりにお風呂に入り人心地のついた気分で、まともな食事にありつきました。(当然ビールで無事下山乾杯)
1名は飲み過ぎて夜中に頭痛で苦しんでいたようでした。

7月26日

8:10発のバスで畑薙ダム近くの駐車場へ。接岨峡からR473~国道1号~浜松IC~彦根ICと往路とはルート
を変え、途中、川根地区の茶畑と大井川鉄道のSLを見、道の駅でおみやげを買い込み、帰路に着きました。


出合った人 多くて分かりません
出合った花 ハクサンイチゲ ハクサンフウロ ハクサンチドリ テガタチドリ タカネシオガマ ヨツバシオガマ
        グンナイフウロ チングルマ ミヤマオダマキ カニコウモリ クルマユリ クロユリ カラマツソウ
        ハクサンシャクナゲ キバナシャクナゲ ミヤマキンポウゲ キンバイソウ シナノキンバイ イワツメクサ
        イブキトラノオ イブキジャコウソウ ミネウスユキソウ ヤハズハハコ チシマギキョウ ヤマユリ
        ノギラン フシグロセンノウ シナノナデシコ タカネナデシコ タカネツメクサ ミヤマカラマツ
        ニリンソウ イワベンケイ マツムシソウ ギンバイソウ ミヤマキンバイ ヤマブキショウマ イワオオギ
        イワオトギリ タカネスミレ ゴゼンタチバナ ツマトリソウ オオカサモチ コイワカガミ ツガザクラ
        コバノコゴメグサ ウサギギク オタカラコウ  タカネコウリンカ ヤツガタケタンポポ トモエシオガマ
        オオヒョウタンボク ハリブキ オヤマノエンドウ ホソバトリカブト etc.
出合った鳥 クロツグミ メボソムシクイ エナガ カヤクグリ イワヒバリ ホシガラス ライチョウ 
その他    ニホンカモシカ

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